患者さんに合う治療方針を決める
治療結果と期待値のギャップ
適応検査でOKが出され手術を行った結果、視力が回復したとしても、
患者さんによっては「想像(期待)していたものとは違う」
と感じてしまうことがあるかもしれません。
たとえば、過矯正を気にしすぎて弱めの度数に設定したら、
思いの外くっきり見えない(度数が弱すぎた)とか、
老眼年齢に近づいた方がレーシックを行うことにより、
「遠くも手元も裸眼でクッキリ見えるようになる」と期待したり、
近くばかり見なければならない職業に就いている方が、
矯正後に視力が低下して不満を感じたりなど。
レーシックと眼鏡・コンタクトとの決定的な違い
眼鏡やコンタクトレンズであれば「この感じが良い」と思うまで、
何度でも度数調整しながら合わせることが可能ですが、
レーシックは角膜を削る手術なので、術前の期待値と一致しなかった場合、
「もうちょっと・・・」という微調整はできないのです。
期待していた結果と治療結果とにギャップが生じてしまうと、
「失敗」という二文字が一人歩きしてしまう可能性もあります。
こうしたことは、手術をしてくれる執刀医と患者さんとの間で、
十分な説明や情報交換がなされていないことに起因しています。
“なぜそうしたことが起こりうるのか”
“起こるとすればどの程度が予測されるのか”
“起こった場合にはどうなって、どう対処するのか”
予測されるリスクやデメリットは、
手術を受ける側も十分理解しておかなければなりません。
カウンセリング(ヒアリング)の重要性
治療方針=度数設定
レーシックの治療方針は、それぞれの患者さんによって変わってきます。
治療方針で一番重要とされるのは「度数設定」です。
現在、眼鏡やコンタクトレンズを利用している方であれば、利用時の視力、
裸眼での視力、近視、乱視、その度合い、眼鏡・コンタクトの使用歴など、
患者さんそれぞれの条件に合わせて治療方針が決められます。
また、職業や趣味・ライフスタイルも度数設定に関係します。
例えば、
手元を見ることが多い職業、
夜間の運転がメインの職業、
仕事ではあまり近くを見ないが、趣味の読書に多くの時間を費やす方、
老眼年齢だが、趣味のスポーツを楽しむため、裸眼でクッキリしたい方。
競技スポーツでは、
格闘技やバスケ、サッカーなど、ボディコンタクトが多いスポーツ選手、
競泳、シンクロナイズドスイミングなど、水中競技の選手。
挙げた例は、ほんの一握りのケースですが、
こうした職業や趣味・ライフスタイルによっても、
求める視力の度数がそれぞれ異なるのは当然といえるでしょう。
術式の選択
レーシックは付加価値を求める手術なので、
見え方のクオリティを何処まで求めるかによって、術式の選択が変わってきます。
術式が変わることによって術後の成果に違いがありますが、
これは決してどちらの術式が良い・悪いというのではなく、
患者さんが何処までのクオリティを求めるかということになります。
また、ハイスペックのレーザーによる術式が、
イコール(=)良い術式ということではありません。
患者さんが求める成果が得られる術式が(=)最適な術式です。
術式と料金について
「料金が高い術式=良い結果」とは限らない。
以前、SBC新宿近視クリニックの安田先生にインタビューさせて頂いたとき、
「器具が良くなれば料金が高くなるということでしょうか? 」
という質問に対して答えてくださった回答です。
少し微妙な回答で、違ったニュアンスが入っていますので、
詳しくは以下を参照して下さい。↓↓↓
クリニックによって薦める術式は一様ではなく、
”その医院の治療方針によって推奨する術式は違ってくる”ということです。
やはり、患者さんが求める成果が得られる術式が最適な術式ということになります。
執刀医との話し合いが「満足を得られるかのカギ」
適応検査に始まって、カウンセリング(ヒアリング)終了まで、
さまざまな説明や情報交換が行われます。その間、約2時間~長いケースでは3時間。
レーシックの適応、リスク、デメリット、術式、手術によって得られる成果など、
患者さんが納得いくまで質問したり、それに答えてくれたりと、
カウンセリングは、執刀医と患者さんの信頼関係を築くためにも必要です。
ですから、適応検査は1つのクリニックではなく、2つ、3つと受けてみて、
一番納得して、安心して手術を任せられるドクターにお願いするのがベストです。
適応検査は無料でできるところも多いので、レーシックをお考えの方は、
まずは、この適応検査を受けましょう。